大河原雄剛、大枠で生きる

銀座の不動産投資コンサルティング会社「Liferally」社長、大河原雄剛の人生日記

2017年12月

さて、いよいよ年の暮れということで、そろそろ今年の総括を…。

今年は投資とか、お金の増やし方とかについては“それなり”という感じです。まぁ想定できる成長曲線の範囲での到達点でしたね。

それよりも、今年は学びましたよ、自分のダメさ加減を。まず何がわかったかと言うと、人の心の機微がわかり、人の心を動かすことの大切さです。いわば“人間力”というヤツですね。この年になって、私はホントに人間力が足りないと痛感しました。

いろんな人から教えられましたが、特に弊社のマネージャーの女性から学んだことは多いです。今年は営業に関しては副社長に、人材のケアや育成についてはマネージャーに頼りきりでしたが、この“人のケア”が私は本当に不得手でして(汗)。マネージャーの人の気持ちをわかる力には感心しっ放しでした。彼女を通じて「言葉にしなくても通じる」ということがあるということもわかってきましたし、ひとつのことを伝えるにも、伝える相手によっていろいろな表現と手段を駆使すべきことも今ではわかります。

え?41歳にして気付くのが遅い?

確かに誰かから「え?今そんな感じなの?」と揶揄もされましたが、遅くても今気付いてよかったですよ。ここからまた自分をバージョンアップできるんですから。

皆さまはどんな一年でしたか?悲喜交々あったと思いますが、いいことを反芻し、悪いことは記憶の彼方に追いやり、素敵な年末をお過ごしください。

いよいよ年の瀬も迫ってきました。この時期は街を歩くだけでちょっと心がアガリますね。中でも弊社のある銀座はライトアップも華やか。中央通りでは買い物袋を引っさげて闊歩している人々で賑わいますし、少し中に入ったみゆき通りや交詢社通りではおじさんたちがクラブで豪勢に一年の遊び納めをしています。

こんな光景を見ると「全産業の経常利益が過去最高に」という今年の夏ごろのニュースもあながちウソではないのだな、と思ってしまいます。

そんな欲望の量がマックスになるシーズンですが、私は相変わらず地味な日々を送っております(笑)。以前ブログ記事にも書きましたが、私の消費行動は昔から変わっておらず、つまり未だに学生並みに質素なのです。言い換えると、欲望の量が少ないんです。

最近周りに言われることもあり、なるべく箔の付くようなブランド服も着始めましたが、基本的にユ○クロを多く愛用しています。夜遊びも苦手、というかそもそも酒が飲めない…。こう言うと聖人君子ぶって聞こえるかもしれませんが、私は逆に、この欲望の薄さが自分の短所だとも思っています。

私の知る限り、起業した人、社長業をやっている人は欲望の量が人並み外れています。名誉欲・成功欲・物欲 etcが大排気量エンジンとなってその人を突き動かします。起業したばかりの時は、そんなパワフルなモンスターたちにどうやって勝つのか?と思案しました。しかしいくら考えても、今更無理に欲望力を鍛えようにもどうしようもない。

考えて導き出した結果が、「知恵比べ力」です。小さな頃から知恵比べのようなゲームが好きでしたし、今も自分の策を立て、それを遂行し、策が当たることを大きな喜びとしています。ビジネスや投資も知恵比べに見立て、勝つことを歓びとする。それだけが私が欲望エネルギーたちに対抗できる唯一の武器です。今のところ、その武器でなんとか渡り合っていると思います(笑)。

もうひとつ、自分を鼓舞することとして「1%以上募金」という活動もしていますが、その話はまた別の機会に…。

皆さんを突き動かすエンジンはなんですか?一度それを見つめ、設定しておくと自分という活動体の運転がより一層上手くいくようになるのでオススメです。

毎回毎回わが国をディスったり嘆いたりしているので私自身もそろそろ自己嫌悪に陥りつつあるのですが、今回もその口です…。もうはじめから謝っておきます。

(開き直って)突然ですが、直接金融と間接金融という言葉をご存知でしょうか?

簡単に言うと間接金融とは資金の需要者と供給者の間に銀行などの金融機関が入るモデル、直接金融とは資金の需要者と供給者がダイレクトに(または証券会社な市場を通して)投資や貸し借りを行うモデルのことです。

間接金融では金融機関が預金などの形で集めた資金を資金需要者に供給します。直接金融では債権や株券といった証券が取引に用いられ、流通市場で自由に売買することができます。

ちなみに、今回の嘆きポイントはその、日本とアメリカの家庭経済における直接金融と間接金融の比率の違いです。日本の場合、直接金融約15%に対し間接金融は約50%。アメリカの場合直接金融約51%に対し間接金融は約14%。ちょうど真逆の比率なのです。リスクのある運用に対して消極的と言われているヨーロッパでさえここ十数年で直接金融の比率が高まり、間接金融とほぼ同程度になったといわれています。世界の潮流は確実に直接金融にシフトしているのです。

さて、日本人は、なぜ投資をしないのでしょうか?バブルの経験に懲りて投資恐怖症になった?その亡霊がまだ日本をさまよっている?そもそもアメリカのように勉強してない?だから投資が怖い?踏み込めない?でもヨーロッパは投資教育をしているのだろうか?お金は汗水たらして稼ぐのが尊いという強固な固定概念のせい?

いろいろ原因は探れますが、なにしろ世界の潮流は「労働もしながらお金にも働いてもらう」資産収入をつくる時代という事実。労働収入だけじゃ今の生活は変わりません。

前回のバイアスの話にも繋がりますが、自分のまわり(つまり日本)の考えだけに囚われていては広い世界に触れられないし、成長もありません。停滞する日本をよそに、世界は進んでいるのです。あなただけでも、世界に歩を合わせましょう。


不動産投資のご相談は、もちろんLiferallyまで!

http://www.liferally.co.jp/

「なくて七癖、あって四十八癖。」人間だれしも癖があるという表現がありますが、皆さんは何か自覚的な癖をお持ちですか?

私は学生時代、椅子の上に体育座りをする少々行儀の悪い癖がありましたが、当然社会人になって直りました(笑)。こういう身体的な癖って人からも指摘されやすいので直しやすいですが、思考的な癖=バイアスはそうもいきません。これから私が話すことは、おそらく10人中10人が必ず持っていると言っていいでしょう。

12の認知バイアス」という偏見。

私も見事に全て当てはまり、このバイアスを確認しては自分の意識を微調整すること度々です。


確証バイアス

人は自分に同意する人物、または意見に同意したがる。自分にとって都合の良い意見のみを参考にしてしまうのである。

内集団バイアス

人は仲間の能力や価値を過大評価してしまう。愛情ホルモンオキシトシンの影響が大きいらしいが、この神経伝達物質は、グループ内の人との絆の強化を促すが、部外者に対しては逆の効果を発揮するそう。

賭博者の誤謬(ごびゅう)

我々は、過去の事象がなんらかの形で将来の結果に影響を与えると信じる傾向にある。例えばコイン投げ。コインが5回続けてオモテだった場合、我々は次のコイントスではウラが出る確率が非常に高いと考える傾向にある。しかし、コイントスの結果は統計的に独立であり、どの結果の確率も常に50%である。

無駄遣いの正当化

無駄遣いをしてしまったとき、その買い物がお買い得だったと正当化したことがあるだろうか? これこそが購入後の正当化という、買い物などでまずい決断をした後に気分を良くさせる一種の心理メカニズムだ。

蓋然性(がいぜんせい)無視

車のドライブに恐れを抱く人は少ないが、飛行機恐怖症の人は多い。空を飛ぶことは非常に不自然で危険な行為に思えるかもしれないが、実際には交通事故で死ぬ確率は、飛行機が墜落して死ぬ確率よりもはるかに高い。それにも関わらず人間の脳はこの明白な理屈が分からない。同様に階段からの転落や食中毒など蓋然性の高い事故よりも、テロに巻き込まれることを恐れる。

観測選択バイアス

それまで気づかなかった物事に気づくと、その頻度が増加したと思い込んでしまう効果のことだ。その格好の例が、新車を買った後で、同じ車種を色々なところで見かけるようなるケースだ。

現状維持バイアス

人間は変化を恐れる傾向にある。こうして、なるべく変化が少なそうな現状を維持できる選択をするようになる。

負バイアス

人は悪いニュースにばかり目がいく傾向がある。また、悪いニュースをやたらと信用し、良いニュースは疑いの目で見る。

バンドワゴン効果

意識されることはあまりないが、人は右へならえが大好きだ。世の中にあることが流行ると、個人の脳は機能を停止して一種の集合意識状態になり、それに追従しようとする。これは必ずしも大きな集団である必要はない。家族や職場の同僚のような小さな集団でも起こりうる。

投影バイアス

人は常に心に囚われているため、しばしば意識や選好の外にあるものを予測することが困難になる。これは投影バイアスあるいは偽の合意効果と言い、他人が自分と同じように考え、自分に同意するはずだと思い込むことの原因になる。

現在バイアス

人間は未来の自分を想像することが本当に苦手で、行動や予測はその影響を受けている。大抵の人間は楽しいことは今すぐ味わい、嫌なことは後廻しにしたがる。貯金をするより今すぐ使いたがるのも同じ例だろう。

アンカリング効果

相対性の罠とも呼ばれるこのバイアスは、人が限定的な要素しか比較しない傾向を指す。典型的な例は、「セール中の商品を買い物するとき、その値段の違いは気にするが、絶対的な値段自体はあまり気にしない」ケースだ。

(引用:ガラパイア http://karapaia.com/archives/52200463.html

 

どうでしょう。読んでいてグサグサ胸に突き刺さりますよね?どのバイアスも心当たりありませんか?

ちなみにこの話を知って以来、私が特に意識しているのが「確証バイアス」と「投影バイアス」。社長という立場ですと、誰かに反対されることも少なくなります。自分の考えこそが正しいと偏見をもつと、他者のアイデアとのシナジーもなくなりますし、自分も成長できないでしょう。

しかしこのバイアスなかなかしぶとく、バイバイするのは不可能なようです。せめて心のどこかに常にこのバイアスを意識しておいて、なるべく偏見のない判断をしたいものですね。

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