いつからか、収入の1%以上を寄付・ボランティア活動に充てることに決めています。以前の記事でも書きましたが、他の起業家たちの欲望の量に負けないよう、自分を鼓舞する手段のひとつとしてはじめました。

はじめた理由はなんであれ、なかなか長く続いています。そして、続ければ続けるほど、自分ができることの限界を感じます。世の中のためになにかを果たした満足感はなく、自分一人の力ではなにも変えられないだろうという無力感だけが残るようになります。

たとえば、ある児童養護施設にボランティアで伺った際のこと。何かしらの理由で親と暮らせない子供たちと触れ合い、ケアするボランティアだったのですが、虐待やネグレクトを受けていたという子供たちは悲惨でした。施設の中で、その子たちは動かないのです。食事のときも、食事の後もその場から動かずじっとしている子供たちを見て、胸が締め付けられました。

虐待やネグレクトを受けて育った子供は脳が萎縮するなど取り返しのつかないダメージを受け、学習能力や感情のコントロールなどに影響が出るそうです。そんな傷を負って大人になり、幸せな人生を送ることができるのだろうか?今日一日、自分がこの子達と触れ合ったところで何が変わるんだろう?そんなネガティブな思いしか出てこず、やりきれない思いで施設を後にしました。

かといって、政治家になれば変えられるのか?と考えても、根本から変えるのは難しそうだ。ベーシックインカムを導入したところで結局格差そのものはなくならないし、どうしても貧困層は存在してしまう。

しかし、私はこの活動をやめるわけにもいけません。経済的な理由で不幸になる人が多いのならば、お金で困る人を少しでもなくせるよう、プライベートでは寄付・ボランティアを続け、仕事では資産運用のアドバイスをしてくだけです。